第36回総会で承認いただき、会長に就任いたしました株式会社大林組の内藤です。どうぞ、よろしくお願いいたします。
さて、2024年4月から建設業にも適用される改正労働基準法による「働き方改革」への取組が最終段階となり、われわれには確実な成果が求められています。特に、ダム建設現場における罰則付きの時間外労働の上限規制は、現場を統率する立場にあるCMEDに、多くの課題を投げかけるもので、CMED会は解決にむけての大きな役割を担っています。
CMED会の昨年度の活動は、コロナによる制限を受けながらも、地区研修会の再開にこぎつけ、国土交通省、水資源機構、ダム技術センター、建設コンサルタンツ協会と意見交換を実施いたしました。特に令和3年度に大幅改定されたダム工事積算基準等は、施工中のダム工事に与える影響も大きく、それらについての課題と対応案を示し、立場の違いを超えた議論を深めることができました。これにより、発注者、設計者の抱える課題も理解することができました。
今年度は、これらの課題の解決に向けた活動を加速化させるとともに、令和5年度の土木工事積算基準の改定のダム工事への影響についても検討が必要となっています。さらに、今後増加が予想されるダム再生事業についても、施工現場からの生の声を聞きながら、発注者、設計者、施工者がお互いに効率的に高い効果を目指して推進できる方策を検討していく必要があります。
今年度も「ダム現場における問題点検討部会」を中心に令和5年度に改訂された土木工事積算基準のダム工事への影響やダム再開発工事の積算基準の確立に向けて意見交換し、それぞれの立場を超えた議論を進め、解決に導いてまいります。また、「CMED活躍推進検討部会」では、CMED会員の地位や知名度の向上のため、発注機関や大学を含めた技術者の育成支援や広報活動にも取り組んでまいります。
皆様が様々な活動を通じて、立場を超えた議論をし、お互いに支えあえるCMED会になるよう努めてまいります。ご協力とご支援を賜りますよう、お願いいたします。ダム工事総括管理技術者会 会長 内藤 明