ダム施工用語 CMED会
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ダム施工用語

ダム施工用語 た行

【た】

台形CSGダム

ダム本体工事において設計・施工・材料の合理化を同時に達成する新しいダム型式。日本で開発された新しい技術に基づくもので、堤体の断面形状を台形にして堤体の内部応力を軽減し、堤体に河床砂礫等を使用したCSG(セメント、砂、砂礫の混合物)で構築するダム。

堆砂容量

ダム貯水池に堆積すると予想される流入土砂を貯える容量。一般には年平均流入土砂量の100年分を確保する。

濁水処理

ダム工事で発生する濁水を規定の水質になるまで浄化処理することを濁水処理という。一般的にはSS(Suspended Solids :浮遊物質)とpH(power of hydrogen:水素イオン濃度指数)の数値で管理する。

タンピングローラ

ローラの一種で鉄輪の表面に多数の突起をつけたもので、この突起を材料層に貫入させることによって締固め効果を高めている。ドラムに砂または水を入れ、重量増を計ることにより効果を増すようになっている。

縦継目

セメントの水和熱に起因する温度ひび割れの発生を防止するために設ける継目。このうち、ダム軸に垂直な継目を横継目、ダム軸に平行な継目を縦継目という。縦継目は、一般的にジョイントグラウトにより、堤体打設後に接合を図る。
[関連項目]
・ダム軸
・横継目

ダム工事総括管理技術者

ダム工事総括管理技術者認定試験に合格したダム施工のスペシャリスト。全国ほとんどのダム工事現場の所長・副所長を務めている。ダム工事総括管理技術者会を作り、ダム技術の研鑚、広報活動等を行っている。英略号をCMEDと言う。(CERTIFIED CHIEF MANAGING ENGINEER  FOR DAM CONSTRUCTION)

ダムコンクリート

コンクリートダムの堤体に用いるコンクリート。要求される物性は、基本的に強度、水密性、耐久性の三つである。
[関連項目]
・コンクリートダム

タワークレーン

一般的にマストと呼ばれるタワーの頂部にクレーン本体(旋回体)が設置されたクレーン。ダムコンクリートの打設設備の一つで固定式と走行式がある。最近は経済性だけでなく、自然環境保全の観点から使用される事例が増えている。タワーを自らつなぎながらクライミングするタイプが一般的である。

断層処理

ダムの基礎地盤に現れる断層や破砕帯等の弱層は、ダム堤体の安定性及び基礎地盤の遮水性を損なうおそれがある。その場合、コンクリート置換えや基礎グラウチングにより補強するのが一般的である。アーチ式コンクリートダムの場合、コンクリートプレート等を設けたり、岩盤へ削孔し、鋼棒、鋼線、ワイヤーロープ等を挿入緊張する岩盤プレストレス工法を行う場合がある。

ダンプ直送

コンクリートダムにおけるコンクリート運搬方法の一つで、クレーン、インクライン等の設備を使わずダンプトラックを直接堤体内へ乗り入れる方法。搬入路を使う場合と桟橋を使う場合がある。ダムサイトの地形が緩く道路を造成しやすい場合に適用される。

湛水養生

コンクリート打設面に約10cm程度の水を湛水して養生する方法。柱状ブロック工法では標準的な方法だが、面状工法の場合ダンプトラック等が走行するため、スプリンクラーやホースによる散水養生を実施する。

【ち】

貯砂ダム

ダムに流入する土砂を少なくするため、ダムの上流に作るダムのこと。貯砂ダムに土砂を貯めることで、ダム湖に土砂が貯まること(堆砂)を軽減する。

中空重力ダム

重力式コンクリートダムのコンクリート量を少なくするため、ダム本体の内部が中空になっているダム。戦後セメントが高かった時代に作られたが、構造が複雑なため最近では作られていない。

柱状ブロック工法

コンクリート内部の温度応力によりクラックが発生することを防止するため、コンクリートダムを、縦継目、横継目によっていくつかの先行、後行ブロックに分割し段差を付けて、それぞれのブロックを独立しコンクリートを打設する工法。

【つ】

ツインヘッダー

油圧ショベルのアームの先端に取り付ける、油圧駆動の水平軸回転ドラムカッター。岩盤の切削などに使われる。

通廊

監査廊とも言われ、ダムの内部に設けられた通路。ダムの安全性に対する各種の観測・測定、ゲート操作等を行う他、施工中にはグラウチング作業を行う。

【て】

堤高

ダムの高さのこと。ダムの高さとは、ダム軸における最も低い基礎岩盤面から堤頂(通常はダム天端の道路面)までを言う。

定礎式

ダムの基礎が立ち上がったことを記念するとともに、ダムの本格的な築造に際し、礎石をそえてダムの永久堅固と安泰を祈願する行事のこと。ダム工事では最も神聖な儀式、最大のイベントとして執り行われる。

堤頂長

ダム天端におけるダムの長さ。

転流式

河川の流水を仮排水路へ転流することを祝うとともに、その後本格的に開始される工事の安全を祈願する行事。

【と】

トランジション

ゾーン型ロックフィルダムで透水ゾーンと遮水ゾーンの間に配置される半透水ゾーンのこと。両ゾーン間の材料の急変を避ける役割を持つ。

トランスファーカ

バッチャープラントで製造されたコンクリートをクレーン等の吊り込み位置まで運搬する設備。通常はバンカー線上を走行し、軌条式とタイヤ式がある。地形等の条件を考慮して決められる。
[関連項目]
・バンカー線

透水係数

土中の水の流れ易さを示すもので、値が大きいほど水が流れやすいことを示す。フィルダムの盛立における施工管理基準の一つ。

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